院長ブログ – ページ 108

東京台東区のフスウントシューインスティテゥートにて3TO〔VHO)式巻き爪矯正法実技セミナーに参加しました。講師はドイツ人のアクセルベルスター氏で通訳を交えての講習でした。当院でも行っている日本でのマチワイヤーなどをはじめ、様々な巻き爪ワイヤー矯正法がありますが3TOは二本のワイヤーを使用することが特徴です。その他爪の表面に取り付けるスパンゲタイプもありますが矯正力に劣ります。陥入爪の原因は内側(爪白癬などの病変)外側(靴や足の変形)からの圧力と偶発的な要因(糖尿病などの代謝異常、多汗症など)に別れますが、間違った爪の切り方が多いです。各テクニックの利点欠点も教えてくださいました。3TOは約4ヶ月に1回は取り替えて12ー14カ月装着するとのことでした。昼食後は実技があり、ワイヤーを形成したりカットしたりする練習をした後は実際にペアになって(神奈川の形成外科の先生でした)実際にワイヤーをかけて巻き上げる練習をしましたがワイヤーを短めにしないと矯正が効かないといったコツも伝授していただきました。
 
「慢性腰痛症治療薬としてのデュロキセチン塩酸塩の効果と限界」という演題で広島赤十字原爆病院病院整形外科柳澤部長が講演されました。慢性腰痛で整形外科受診は多いのですが満足度は低い、大都市の働き盛りの人に多いというデータを示されました。最近下行性疼痛抑制系の障害である中枢機能障害性疼痛という概念も出てきました。痛みの悪循環による慢性化モデルを紹介されBSーPOPなど評価法も教えて頂きました。今年出た神経障害性疼痛の薬物療法ガイドラインでリリカとサインバルタは第一選択になりました。簡易うつ病評価スケールとしておっくうな感じが二週間以上続くことを聞くことで疑うことができるそうです。慢性腰痛症の治療として運動療法、認知行動療法、薬物療法がありその中でデュロキセチン(サインバルタ)は抗うつ薬ですが慢性腰痛症に保険適応があり今後期待される薬物です。若年層以外が対象になり、先生の経験では副作用が3割ありますが容量を増加することで機能的な痛みが改善したそうです。又トラマドールとの併用はお勧めしないそうです。外来でもできる認知行動療法としていきいきリハビリノートの紹介、問題点の提起もありました。その後先生を囲んでのディスカッションもあり私も疑問点を質問して理解を深めることが出来ました。
あまり登場しませんでしたが我が家に来て10歳にある長老のしろを紹介します。雑種ですが非常に賢く、お利口です。久しぶりに首輪とリードをプレゼントしました。ちょっとおしゃれで気にいってます。
10/16広島でエコー義塾セミナー地域講師で発表しました。エコー義塾セミナーは私がエコーと出会ったきっかけを作ってもらったセミナーで講師の高橋周先生はエコーの達人で同じ時期に開業もされており全国でエコー普及活動の為に飛び回っておられる先生で、私も開業医としてどのようにエコーを使用しているかについて15分ほどしゃべらせていただきました。今回も得るものは大きくいつもやる気にさせられるセミナーでした。

10/15山口県臨床整形外科医会教育講演があり参加しました。最初に武蔵野赤十字病院感染症科の本郷先生の「外来で診る整形外科感染症」がありました。本郷先生は小児科で抗菌薬の適正使用についてお話しされました。感染症ではグラム染色、その検体の培養、血液培養の3点セットで診断を行います。関節液の検査ではグラム染色、細胞数、尿酸ナトリウム、蓚酸カルシウム結晶の検査を行います。抗菌薬のは使うほど耐性菌が増えるので、抗菌薬は第3世代セフェムやマクロライドやキノロン製剤は耐性菌を作る可能性があるので第一選択では用いないようにすること、蜂窩織炎は連鎖球菌か黄色ブドウ球菌が一般的なため第一選択として第一世代セフェム(ケフレックス500mg1日4回)を使用することが望ましいそうです。感染症疑い紹介する場合には抗菌薬処方を投与せずにとのことで勉強になりました。
次いで高円寺整形外科の大村先生の「週1回テリパラチドの効果的な使い方」を拝聴しました。先進国の中で日本が唯一大腿骨頸部骨折が増加していること、頸部骨折を生じると一年で10パーセントが死亡すること、初回骨折の後反対側の骨折が約8倍あることなどから骨折リスクの高い骨粗鬆症治療が必要です。新規脊椎骨折の予防効果が最も高いのがテリパラチドです。先生の医院での300例以上の週1回投与テリパラチドでの治療継続率が56パーセントで投与後一週間で1割が脱落するそうです。P1NPの推移から高骨代謝回転、低骨代謝回転ともに正常化する働きがあるそうです。投与間隔が遵守されない場合に骨密度が低下していたそうです。またビタミンD不足が多く、9人に1人が副甲状腺機能亢進が認められ週1回テリパラチド投与のiPTHが低下させる効果があるそうです。骨粗鬆症患者さんのテリパラチド投与後の腰背部痛の改善のみでなくADL、QOLの改善が大きいそうです。新規骨折の発生率は非常に高いそうです。問題として副作用は50パーセント弱で悪心嘔気があり自律迷走神経反射が原因の場合があり(特に拡張期)血圧が30分で低下する場合があるので30分は院内で観察する方がいいそうです。投与前後で500ml水分摂取すると血圧の低下が優位に改善するそうです。それ以外の原因として高カルシウム血症などがあり対策としてノバミン投与、それ以外の嘔気にはドンペリドンなど使用するそうです。ビスフォスフォネート製剤が先行投与による影響が少ないこと  骨形成は上昇し骨吸収は低下することがデイリーテリパラチドが骨形成と骨吸収を上昇する違いが特徴です。

 
10/12 クリニック終了後に腰痛症フォーラム in 山口に参加して岡山大学整形外科の田中雅人准教授の「日常よく見る腰痛診療の落とし穴」という講演を拝聴しました。腰痛のガイドラインに基づく腰痛診療、治療の標準化についてお話しされ、腰痛には常に感覚と情動という二つの側面があること、慢性疼痛治療の不満足の原因に医療者側の納得のいく説明がされていないことや話しを聞いてくれないことが上位にあり、妻の夫に対する不満足の原因と似ていることを教えて頂き新鮮な気づきを得ました。腰椎由来の腰痛のポイントは腰椎の動きに関連する痛みで、内臓が原因の腰痛のポイントは安静時疼痛で、心因性腰痛のポイントは慢性疼痛でVASで10/10ということ、不眠、救急外来や大学病院に多いことが特徴です。注意深い問診のコツも教えて頂きました。身体表現性疼痛やうつの診断の特徴をわかりやすく説明されました。急性腰痛の薬物治療は消炎鎮痛剤かアセトアミノフェンを第一選択で使用し必要に応じてプレガバリンやオピオイドを使用することを推奨されました。最後に先生の真骨頂の腰痛の手術療法についてお話しされ脊椎後弯の患者さんのキッチンエルボーサインや多数の手術症例を紹介して頂きました。

 
10/2下関生涯教育センターで「運動器の10年•骨と関節の日」記念行事が開催されお手伝いに参加しました。午前中に超音波装置による骨密度測定やロコモ度テストなどの無料計測があり、200人以上の市民の皆さんの参加があり、午後から下関市民病院整形外科の山下先生のミニレクチャー「骨粗鬆症とせぼね圧迫骨折のそもそも〜延ばそう健康寿命〜」の後に山口大学整形外科の田口教授の講演「ロコモティブシンドローム〜健康長寿のために〜」がありました。人間の寿命は昔から120歳と言われており、平均寿命とは異なることを述べられました。ロコモティブシンドロームは運動器の低下により要支援や要介護になる状態です。筋力、バランス、柔軟性、全身協調性が運動能力に関与していますが数値化する指標としてのロコモ度テストの紹介をされました。
下関医師会の若手?の先生方のロコモかしこもさびないで、の音楽に合わせて聴衆の皆さんとの踊りもすばらしかったです。

 
10/1クリニック終了後夕方から講演の為広島に向かいました。グランビアホテルでいつのまにか骨折を考える会があり、広島大学の出身の先生方にむけて講演をさせていただきました。骨粗鬆症性脊椎骨折の診断治療からテリパラチド治療の導入方法、当院での成績について1時間講演を行いました。終了後ディスカッションがあり熱い議論を交わすことが出来ました。山口大学時代の同級生の重信先生にも出席いただき久々に尾は足出来ました。終わってからの広島の日本酒も美味しかったです。
先日我が家の愛犬たちがトリミングをして戻ってきました。長男ディオと次女のワインが大変身していました。四匹揃って写真を撮らせてくれましたのでアップします。
9/20火曜日はKSTUDIOのスペシャルレッスンがありました。クリニックが終わって私もスタジオに駆けつけましたが、海外からインストラクターが来られてベリーダンスとジャズエアロのレッスンがありました。ベリーサンスはブラジルからヴァネッサ先生、ジャズエアロは以前紹介したパウロ先生でお二人とも素晴らしかったですが、特にパウロ先生は日本語も話せるのでレッスンがエンターテイメントショーのような盛り上がりで会員さんも大喜びでした。終了後招聘に尽力してくださった尾下先生と懇親会を行いました。