変形性関節症の痛みー病態と治療方針の立て方ーについて

11/15 変形性関節症の痛みー病態と治療方針の立て方ーについて千早病院の大石先生の講演を拝聴しました。急性の膝痛で骨壊死と言われていた症例で軟骨下骨の骨折のことがあるという症例を提示されました。
細胞膜に炎症や外傷が生じるとホスホリパーゼA2が活性化されてアラキドン酸が遊離されプロスタグランジンが産生され痛みが誘発され変形性関節症の痛みが誘発されます。
慢性疼痛の原因として下降性疼痛抑制系の機能が減弱されることで生じるとされます。変形性関節症についてはSNRIのサインバルタが適応があり下降性疼痛抑制系の賦活化します。変形性関節症の痛みは侵害受容性疼痛と中枢性の疼痛の両者をターゲットにした治療戦略としてサイトカインとプロスタグランジンに加えてセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤を推奨されました。
会の後、来られていた山口済生会病院の三原先生、大野先生とさっか整形外科の目院長と一緒に情報交換を行いました。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。