9/5松政で骨粗鬆症地域連携協議会講演会があり座長で参加しました。健愛記念病院の池田聡副院長の「骨粗鬆症治療における医科歯科連携の考察~遠賀中間地区での取り組みを含めて~を拝聴しました。日本の高齢化率は29%で2025年に75才以上が800万人になります。要介護の第3位に骨折転倒があり健康日本21に骨粗鬆症健診率を15%を目標設定しました。骨粗鬆症性骨折で特に大腿骨近位部骨折が増加していること、骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025のポイント、ビスホスホネート関連顎骨壊死のお話をして頂きました。遠賀中間地区の医科歯科連携の取り組みについて紹介して頂き医師は患者の歯科診療状況を把握すること、歯科医師も骨粗鬆症の理解を勉強会の取り組みを教えて頂きました。医科歯科薬科アンケートの結果も踏まえてポジションペーパ2023も解説して頂きました。山口市骨粗鬆症地域連携協議会も活動3年目になり連携強化に向けて取り組むことを再認識しました。
院長ブログ
8/31骨粗鬆症セミナーがあり参加しました。香川県済生会病院の真柴副院長の「テリパラチドによる骨リモデリング刺激が骨質改善に果たす役割」を拝聴しました。皮質骨の中にも骨吸収と骨形成が生じておりリモデリングが生じています。骨吸収抑制剤は石灰化が亢進し皮質骨が硬くする効果がありますが長期投与でマイクロクラック(ダメージ)が蓄積される短所もあるとのことで骨形成促進薬に注目が集まっています。ロモソズマブはモデリングによる骨形成促進です。テリパラチドは骨形成と骨吸収が促進することで骨リモデリング効果による骨密度増加が期待できます。骨強度は骨密度7割骨質が3割です。テリパラチドの皮質骨多孔化が生じますが皮質骨前柱の幅が増加し強度は増加しているとのことでした。テリパラチドは骨微細損傷の修復も期待できるとのことでした。又動物実験では骨折治癒も促進するとのことでした。
次いで健愛記念病院池田聡副院長の「テリパラチドの骨質改善効果の考察~実臨床下での検証~」を拝聴しました。骨質には構造特性(多孔化など)と材質特性(石灰化、コラーゲンなど)がありテリパラチドは骨密度増加に加え骨質を高めます。骨形成促進薬と骨吸収抑制剤の比較試験では骨密度上昇と骨折抑制にテリパラチドが有意に高いデータを示されました。新規椎体骨折にテリパラチド週一回製剤と骨吸収抑制剤との前向き比較試験でテリパラチドの椎体圧壊度は骨密度に依存していなかったデータ、大腿骨内顆骨壊死に対してテリパラチドを使用しながら足底板併用して骨壊死治癒した症例を提示されました。テリパラチド投与に加えて踵落とし、ダイナミックフラミンゴ療法などを組み合わせることを提示されました。
8/21 第5回クリニック勉強会を行いました。スタッフミーティング、全体ミーティングの後、特別講師をお招きして「職場のコミュニケーション〜傾聴力〜」について実習も交えて勉強しました。スタッフとのコミュニケーションだけでなく、診療、接遇に生かしていきたいと思います。
盆休みに富士山の見える静岡に行きました。行ってから夏は富士山の周りに雲がかかってほとんど見えないことがわかり少しがっかりしましたが、時々雲から顔を出すことがあルトのことでした。ある朝その富士山が顔を出してくれたので写真に収めることができました。今度は冬に来たいですね。山口に帰ってから気温や湿度(山口は蒸し暑い!)がかなり違うことに改めて気付かされました。
8/11 防府ワーナーマイカルシネマで映画「国宝」を観ました。原作をオーディブルで2回聴いたのであらすじは頭に入っていましたが映画では3時間という限られた時間を使って歌舞伎の人間模様を表現されていました。圧倒的な映像美と主人公を演じた吉沢亮と横浜流星の二人の演技は素晴らしかったですし、渡辺謙と田中泯の演技には圧倒されました。
原作を読んでから映画を観るか?映画を観てから原作を読むか?是非両方経験することをおすすめします。私は今度は原作を読むことにします。
丁髷落語家がなんでも鑑定団出演!
2025/08/06
8/5テレビ東京の人気テレビ番組なんでも鑑定団に立川志の八師匠が出演されました。昨年まで下関で落語会をされており私も聴きに行きましたし当院のCMにも出演して頂いたこともあります。丁髷のことも紹介され今後ブレイクしそうな?予感がしました。お宝は残念な結果でしたが…
https://tver.jp/episodes/eph8ul6eq9
山口臨床整形外科医会
2025/08/05
8/2山口臨床整形外科医会がありました。前田病院の前田浩行院長の「エビデンスに患者の気持ちを考えた骨粗鬆症治療〜骨形成促進薬の自己注射で患者さんの喜ぶ姿を見るために〜の座長をしました。骨粗鬆症治療で患者満足度を高める工夫として患者背景を考え、医師が主体的に治療してリエゾンより医師の説明も重要とのことでした。オスタバロなど骨形成促進剤の自己注射を簡単に諦めないで継続するための工夫を含めて教えて頂きました。骨粗鬆症を疑って骨密度検査を行うことが診断のコツであり、薬物治療を受けていない患者への導入とアドリアランス向上のために病院の待合室で患者向けの勉強会を開催されているとのことでした。骨折した患者さんが骨粗鬆症治療を持続率が低い原因として生命に関わるか?の認識が低いことがあり家族にも説明して病識を持ってもらうこと、骨粗鬆症治療と骨折予防を強調されました。骨吸収抑制剤による治療はリフォームで骨形成促進剤は新築のイメージで説明すると患者さんにわかりやすいとのことでした。骨折歴がある患者にはアナボリックファーストで骨形成促進剤を勧めますが認知症があり家族がそばにいないと難しいとのことでした。テリパラチドの手帳をスケジュール帳がわりにすること、日記のように書いてもらうなど工夫を教えて頂きました。
次いで慶応義塾大学整形外科の渡辺航太准教授の「成長期に注意すべき脊柱変形 小児側弯症の実践的対応」を拝聴しました。側弯症はリチャード3世の遺体が発見され側弯症であった論文を紹介されました。側弯症は9才以下は早期発症で10才以降に発症する思春期特発性側弯症が女児に多く日本で2.5%(13-14才)で近年増加傾向にあるそうです。進行すると肺機能低下、腰痛背部痛、肉眼的問題があります。側弯症検診は1979年から始まり発見率に地域差があり2016年運動器検診が導入されても変化はないとのことでした。検診法は視触診法では肩、ウエストラインの左右差、前屈テストで確認する方法と機器検診があり視触診法は腰椎カーブは見逃されやすいので注意が必要です。整形外科外来で気をつけることとして原因のある機能性側弯(キアリ奇形を伴う脊髄空洞症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、神経繊維種症
など)を鑑別することを教えて頂きました。手術適応として脊柱立位前後面でのコブ角を測定して25度以上(若年では15度)であれば専門医紹介してほしいとのことでした。保存的治療の装具療法は効果があり装着は18時間以上が望ましいとのことでした。側弯症の手術はインストルメントによる矯正固定術があり柔軟性が低下するデメリットがあるとのことでした。
山口大学整形外科鈴木准教授の「圧迫性頚髄症に関する最近の話題」
2025/08/04
7/31(木)岩国国際観光ホテルで講演しました。私はジクトルテープの当院での使用経験と使用後アンケート調査についてについて講演しました。ジクトルテープは経皮吸収性全身性非ステロイド性消炎鎮痛調布剤です。当院での使用経験とアンケート調査について報告しました。
次いで山口大学整形外科鈴木准教授が圧迫性頚髄症に関する最近の話題を拝聴しました。頚椎後方手術はラミノプラスティと言います。頚髄症の手術は前方除圧固定術が主でしたが現在椎弓形成術による後方法が主流です。山口大学整形外科の服部名誉教授が最初開発され、現在は黒川式と平林式が主流です。山口大学で最近行われている選択的椎弓形成術を紹介されました。電気生理学的検査を行い形成する部位を決定します。頚髄症の診断として膝蓋腱反射亢進、ホフマン反射陽性、手の知覚障害があると確率が高いとのことでした。
7/224かめふくオンプレイスで山口中央運動器セミナーがあり座長を務めました。講師は山口大学整形外科坂井孝司教授の「股関節疾患の治療ーコンピュータ支援技術を使用した股関節手術ー」を拝聴しました。坂井教授の専門である人工股関節の種類とセメント使用はカップはセメントレス、ステムはセメントレスが標準とのことでした。3Dポーラス、カスタムメイドのステム人工股関節の変遷をお話しされ保険適応でなくなった後金属片電子ビームを使用し3Dプリンターを利用したカスタマイズされたステムを使用する人工股関節の最新の知見、CTナビゲーション、ロボットを使用しCAOS(ケイオス)手術の紹介と精度を教えて頂きました。CTベースナビゲーション表面置換型THA、PSG回転骨切術も非常に勉強になりました。
今巷で話題の映画「国宝」ですが、まだ観にいっていないのですが、先にオーディブルで聴きました。語りが尾上菊之助で歌舞伎役者さんが語り手になるのは初めての試みでしょうがなかなか聞き応えがありました。特別編をもう一度聴き直してから映画に行きたいと思っています。