院長ブログ – ページ 3

9/5かめふくオンプレイスで山口市骨粗鬆症地域連携協議会講演会があり座長をしました。沖本クリニックの沖本院長が「顎骨壊死・骨髄炎対策から始めた医歯薬連携は地域における地域における椎体・大腿骨近位部骨折の発生減少に関与するか?ー広島県呉市における試みと成果ー」の講演をされました。骨粗鬆症性骨折が全身に及ぼす影響が大きいので骨粗鬆症治療は必要であること、薬物治療の使い分け、特に治療効果の高い骨形成促進剤の特徴とその後の逐次療法として使用する骨吸収抑制剤による顎骨壊死に関する歴史と背景も解説され、呉市における医科歯科連携の取り組みをお話しされました。呉市の行政が協力する呉市骨粗鬆症重症化予防プロジェクトについて詳しく説明して頂きました。さらに薬剤師会とも連携する理想的な医科歯科薬科連携が実現していると感心しました。医科歯科薬科連携により顔の見える関係ができ呉市が協力してくれた成果でビスフォスフオネートで顎骨壊死の発生率0.135%、デノスマブで0.125%というデータを世界初で出せたそうです。顎骨壊死ポジションペーパ2023についても解説頂き、骨吸収抑制剤使用していても抜歯は原則休薬不要ですがそこだけを強調するのではなく患者さんに応じて医科歯科連携して治療を決定していくことも勉強になりました。

 

8/29クリニック終了後に電子カルテの入れ替え作業がありました。新しい電子カルテは「ハヤブサ」と名付けられて医療DX(デジタルトランスフォメーション)に対応できるようになりました(電子処方箋など)。受付スタッフが講義を受けて翌日は業者さんが一緒に対応して頂き混乱はなく導入できました。

61回山口県内科医学会・総会があり参加しました。特別講演としてたはらクリニックの田原院長の「子どもたちと家族を支えるこれからの地域医療ネットワーク」を拝聴しました。異次元の少子化による家族のありかたも変化しており、感染症だけでなく、不登校、虐待などの問題も増加しているとのことでした。親が喫煙すると室外で吸っても子どものニコチン量は2倍にするとのことでした。周産期、新生児を経て小児に対して小児医療がこれまでの小児科医療の中心でしたが、今後は成人になるまでの期間を含めた生育医療が今後のキーワードになるとのことでした。又地域医療のために開業医、専門医、救急医が連携すること、子供の育児支援、子どもの代弁者(アドボカシー)を担うことも述べられました。平成30年に制定された生育基本法のこと、子育て包括支援センター、こども家庭庁など創設されたとのことでした。小児科で診ていた先天性心疾患も成人しても内科と地域連携していく以降期医療の重要性もお話しされました。予防接種についても破傷風、ポリオ、百日咳、麻疹、子宮頸がん、ヒトパピローマウィルスワクチンについてもお話しされ特に子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種を行うことの重要性を強調されました。救急医療で繰り返し説明することで保護者の家庭看護力を上げることもお話しされました。子供の不登校、神経発達症(発達障害)などの対処法、絵本、おもちゃが子育てに重要性(長門におもちゃ美術館があることも教えて頂きました。)も教えて頂きました。

8/24山口県立美術館に香月泰男のシベリア・シリーズを観に行きました。以前もシベリアシリーズは観たことがあるのですが、今回は絵と共に解説文をしっかり読むことでシベリアでの抑留生活での内面を感じることができました。ドイツ共生収容所の体験を描いた夜と霧という本を読みましたが、いずれも過酷な環境の中で生き抜くには耐え抜く力、精神力を持っている必要があることを思い知らされました。香月氏の場合にはシベリアの自然を絵に描くという原動力が生き抜く精神力になっていたのだと思います。

8/23 山口市民会館で令和6年度リエイブルメントに関する研究会があり参加しました。山口市医師会郭副会長の挨拶の後、医療経済研究機構の服部真治氏の「リエイブルメントと介護保険・総合事業」の基調講演がありました。リエイブルメントは高齢者が自立して充実した生活が送れるよう支援すると同時に継続的な支援の必要性を適切に減らし、長期的なサービスのコストを軽減する目的で必要なスキルを学習又は再学習することにより身体的又は心理的障害のある高齢者が自分の状態に適応するのを支援するサービスをいいます。地域リハビリテーション活動支援事業としてリハ職同行訪問アセスメント、短期集中予防サービスなどを紹介されました。利用者、支援者のそれぞれが自立の合意形成のプロセスを踏み、地域ケア個別会議で到達目標とサービスの具体的検討を行うことも参考になりました。防府市の総合事業で短期集中サービスを利用することで要介護認定率、介護サービス利用者が約20パーセント減少したことも教えて頂きました。

次いで山口市におけるリエイブルメントの実践についてシンポジウムがありました。山口市高齢福祉課、済生会山口地域ケアセンター湯田温泉病院、山口市地域包括支援センターの方が討論されました。山口市でもリエイブルメントの取り組みとして包括職員だけでなく、リハビリ職や生活支援コーディネーターの多職種連携の取り組みを紹介されました。

当院の盆休みは8/15-17でしたが初日は毎年恒例の健康診断に行きました。済生会山口総合病院で経鼻で胃カメラも異常なく一安心でした。来年も健康に気をつけて一年を過ごします。

8/8 山口市医師会館で第3回山口市骨粗鬆症地域連携協議会がありました。講師は山口赤十字病院整形外科の原口先生が医師-歯科医-薬剤師で共有しておきたい骨粗鬆症の基本知識』について講演されました。骨粗鬆症の基礎知識をわかりやすく説明して頂きました。骨強度は骨密度と骨質からなり骨密度はDEXAで測定可能ですが骨質は現在保険適応がないですが糖尿病、腎臓病、慢性肺疾患患者さんは骨密度正常でも骨質低下が多いと言われています。骨粗鬆症による脆弱性骨折は治療しないと骨折を繰り返し予後が悪くなるのて治療が必要です。骨粗鬆症治療薬についてもわかりやすく教えて頂きました。

続いて元山口赤十字病院歯科口腔外科の上村先生の薬剤関連顎骨壊死の病態と管理 ポジションペーパー2023の読み方と応用の講演がありました。顎骨壊死は歯性感染が原因で、予防的休薬は原則不要で医科歯科薬科連携することが重要とのことでした。

講演後のディスカッションでもフランクな意見交換ができ、骨粗鬆症治療前に未治療の患者さんには特に歯科受診を積極的に勧めることが共通認識になるよう今後も会を継続して行きたいと思います。

8/3 FLS Cafe in Japanがウェブで開催され参加しました。

FLSとは骨折リエゾンサービスで骨粗鬆症による脆弱性骨折した患者さんをきちんとデーターベースに登録して骨粗鬆症治療を継続してくりかえし骨折を防ぐ取り組みの一環です。世界標準の骨粗鬆症性骨折をマネジメントするCapture the Fracture プログラムに登録して患者さんの治療継続していくことが評価されると金銀銅メダルが認証されるので骨粗鬆症リエゾンサービスチームの勲章にもなりモチベーションアップにも繋がるとのことでした。日本版FLS-KPI(重要業績評価指標)の紹介もされ自院における骨粗鬆症治療の評価を目視化できるとのことでした。脆弱性骨折をされた出来るだけ全ての骨粗鬆症患者さんが治療継続することで再骨折予防に繋がる取り組みですので興味深く拝聴しました。

8/1ジクトルテープ講演会が宇部国際ホテルであり第一演者として講演しました。

山口大学整形外科坂井教授が座長で私の講演の後、山口大学整形外科准教授の鈴木先生の講演がありました。私はジクトルテープの使用経験と患者さんの使用後アンケート調査の結果をお話しさせていただきました。

日本医師会からのお知らせです。 

新型コロナウイルス感染症の感染患者が再び、全国規模で拡大し始めています。
この状況を受けて、日本医師会ではこのほど、動画「~釜萢副会長に聞く~今知
りたい!コロナ対策に必要なこと」を制作し、7月31日から公式YouTubeチャンネル
に掲載を始めました。

釜萢敏副会長が「コロナが再流行している要因」「現在流行し
ているウイルス株の特徴」「感染した際にはどんな症状が出るのか」「一度感染
したり、ワクチンを接種していれば感染することはないのか」「感染が疑われた
場合、どうしたら良いのか」「感染した場合の治療法」「感染しないために気を
つけたいこと」などについて、分かりやすく解説していますのでぜひご覧ください。

 

https://www.youtube.com/watch?v=zhBGMMvlI6I