リハビリ室が大変身!
2017/05/17
最初の一前がビフォーで次の二枚がアフターです。



2017/05/17
2017/05/14
第4回九州沖縄地区OLS研究会ウェブセミナーが開催され拝聴しました。一般講演は熊本機能病院の古川先生の歯周病と全身疾患の関連性〜医科歯科連携に向けて〜という演題でした。歯周病とは歯垢(プラーク)や歯石に存在する歯周病菌が歯肉炎症を起こし、さらに歯周病に進行し歯周ポケットが生じて歯がぐらぐらになり抜歯が必要になる疾患です。喫煙、ストレスの多い生活、歯ぎしりなどの生活習慣は危険因子で、加齢とともに歯周病は増加します。歯周ポケットはプローべで3mm以上が異常です。歯周病と糖尿病、骨粗鬆症、社会心理的なストレスなどが関係しますが、対策としては口腔内ブラッシングや保湿などがあります。い歯科と骨粗鬆症の関連についてはビスフォスフォネート製剤内服有無の連携が重要でできればビスフォスフォネート製剤の前に歯科受診をすることが大切で、連携のとれるかかりつけ医をもつことも強調されました。口腔ケア依頼書も紹介されました。熊本県では県医師会が県歯科医師会と病診連携しており、登録してある歯科を紹介したり勉強会もされているそうで羨ましい限りです。次いで健愛記念病院整形外科の池田聡先生の「できる!医科歯科連携ー遠賀中間地区の場合ー」を拝聴しました。顎骨壊死の報告は2003の論文の36例の報告が最初でほとんどが悪性腫瘍の高カルシウム血症の治療薬によるものがほとんどで骨粗鬆症治療薬による顎骨壊死は1例でしたがマスコミで大きく取り上げられたことから2010年に日本でビスフォスフォネート関連顎骨壊死(BRONJ)のポジションペーパーが発行されました。骨吸収抑制関連顎骨壊死(ARONJ)と称されビスフォスフォネート剤投与3年未満でリスクファクターが高い、ビスフォスフォネート投与3年以上は抜歯優先が望ましいとされました。ARONJの予防を目指して池田先生の地区では医師会に働きかけて医科歯科共通の診療情報提供書を作成されました。利用状況は40パーセント代とのことでした。昨年ARONJのポジションペーパーが変更されました。それによると骨壊死を伴った慢性骨髄炎であること、投与前に歯科受診を勧め、ビスフォスフォネート剤の一時中止で顎骨壊死の発生リスクを減少できるそうです。抜歯後は2カ月の休薬が望ましいとのことでした。抗生剤(グレースビット)の有用性についても明示されました。遠賀中間医師会ではお口のチェック表や診療情報提供書など紹介されました。骨粗鬆症患者は歯周病のリスクが高いこと、テリパラチドで顎骨壊死が治癒した報告もあるそうですので正しい情報を医科歯科ともに共有する必要があるということも教えていただきました。
特別講演は岸川整形外科の岸川院長の「腰痛疾患のメカニカルな診断と治療ー椎体骨折の痛みを評価するツールのご紹介ー」でした。岸川先生はマッケンジー法を行う整形外科有床診療所の院長先生です。興奮している神経の数で異なるので脊椎洞神経の刺激される腰痛のみか神経根まで刺激され下肢痛まで放散するか?が変わります。骨粗鬆症患者でビスフォスフォネート製剤で骨密度が増加しない場合にビタミンDが低下している場合が多いのでビタミンDを併用すると骨密度が増加する場合があるとのことでした。椎体骨折の保存的治療として非荷重で約1週間安静にして寝返りが痛くなければギャッジアップを行い、その後ギプスまたはコルセット装着して離床されるそうです。その間も体幹、下肢のエクササイズを行うことも紹介されました。入院施設がある病院も参考にして頂きたい内容でした。
2017/05/12
5/10クリニック終了後宇部のアナクラウンホテルで慢性疼痛セミナーに参加しました。山口大学整形外科の寒竹講師の「慢性腰痛症の治療の現状と課題」について拝聴しました。日本の腰痛治療の現状について話され、運動器慢性疼痛治療の現状調査の結果、疼痛ありが15パーセントで2000万人以上で、女性に多く、30〜50才に多く、大都市の方が多く、デスクワークの方が多いという結果でした。治療は診療所が60パーセント、民間療法が20パーセント、半数が未治療で1/3は現状に満足していないという結果でした。患者満足度に関してはマッサージなどの民間療法の方が高いという結果も示されました。慢性腰痛は侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛(65パーセント)、心因性疼痛の混合であることを念頭において治療に当たる必要があります。2016年の神経障害性疼痛薬物治療のガイドラインでSNRI(セロトニンーノルアドレナリン再取り込み阻害剤)であるドュロキセチチンが推奨されており、作用機序や副作用について教えていただき、慢性腰痛症でNSAIDSの効果不十分、腰部脊柱管狭窄症の神経障害性疼痛でリリカが効果不十分の時に適応があるとのことでした。慢性腰痛症の運動療法については高いエビデンスがありますが特定の運動は推奨されていないのが現状ですが、日本でも背筋、腹筋訓練と臀筋ハムストリングのストレッチを組み合わせてNSAIDSと同等の効果を有した日本のLETスタディを紹介されました。
ついで島根大 学整形外科の内尾教授の「変形性膝関節症の薬物治療の有効性と課題」の講演を拝聴しました。日本の高齢化率は27、5パーセントで都会で今後増加してきます。運動器疼痛の中で変形性膝関節症の割合が腰痛の次に多く、メカニカルストレスが関節軟骨に影響を与え、関節裂隙は年々狭小化してくるとのことでした。変形性膝関節症の患者さんの疼痛は膝痛が初発症状で立ち上がりやしゃがみこみなど日常生活に支障を与え、62パーセントが家事に支障をきたし、半数が家族に迷惑をかけると考えていることがわかってきました。膝痛とX線重症度と必ずしも相関せず、日常生活動作の制限とも相関しない結果がわかってきました。膝痛の疼痛管理は重要で疼痛メカニズムとしてメカニカルストレスと炎症性メディエーターが関与しています。膝の外ぶれなども良い例だそうです。関節痛は侵害受容性疼痛が主体ですが慢性刺激による感作があることや膝の関連痛もあること、膝周囲の痛覚過敏があることなどは下降性疼痛抑制系の関与が考えられ、変形性膝関節症の患者さんは下降性疼痛抑制系の機能低下を生じており疼痛残存の原因となり、このメカニズムについて整形外科医も認識不足、認識の乖離があり、痛みの原因を医師から年のせいと言われたり、筋肉の衰えと言われるとあきらめ、苛立ち、不安を有すると治療満足度が低くなり、痛みの破局的思考が生じると痛みの慢性化を生じやすくなります。変形性膝関節症の患者さんの希望は除痛であり、薬物治療で痛みを和らげると運動療法ができるようになります。変形性膝関節症の薬物療法においては初期の痛みにはコックス2阻害剤などはNSAIDSで対処しますが(SMOADS)3ヶ月以上の慢性疼痛には下降性疼痛抑制系を賦活するドュロキセチチンなどの選択肢を考えるとのことでした。デュロキセチチンは当初はうつの薬でしたがうつを除外した直接鎮痛疼痛抑制効果も証明されました。内尾教授は変形性膝関節症発症初期にはNSAIDS、ヒアルロン酸関節内注射を行い3ヶ月以上経過して疼痛の取りきれない方にデュロキセチチンの適応があり、それでも取りきれない時にオピオイドを考えるという薬物治療体系を提示されました。
2017/05/05
2017/05/05
2017/05/01
2017/05/01
2017/04/20