院長ブログ – ページ 113

先週土日はK STUDIOで運動しました。山内君のサーキット体幹トレーニングにも初参加したり、尾下先生のベリーダンス、エアロビクス、袖岡施設長のダンス、中島先生のエアロビクスなど盛りだくさんでした。山内君のサーキットトレーニングはトランポリンとマット、吊り輪を称した有酸素運動ですのでお勧めです。
木曜日はクリニックが終了後会議に出席した後、時間があったのでKSTUDIOで1時間筋力トレーニングと有酸素運動を行いました。マシーンルームにある器械を使用して20分ランニングののち4つのマシーンでの筋トレを行ったのちバイクでクールダウンしました。1時間では物足らないですが頑張りすぎは禁物ですので終了しました。
次いで「痛みの考え方」の著者でもある丸山教授の講演を拝聴しました。神経は6種の神経線維(Aα、Aβ、Aγ、Aδ線維、B線維、C線維)の集まりです。痛みを伝える神経はAδ線維(秒速30m)とC線維(秒速1m)であり脊髄後角を介して大脳辺縁系に伝わると嫌な感じや不快感を感じます。痛みをおさえるのが下行性抑制系で、うつ状態の時は下行性抑制系が働かないことがあります。現在の治療薬物は活動電位の発生の抑制する消炎鎮痛剤、脊髄後角をブロックする抗うつ薬やオピオイド、下行性抑制を強めるオピオイド、抗うつ薬、ノイロトロピン、アセトアミノフェンがあります。
痛み刺激によってNaチャンネルが開いてNaが流入して隣接するNaチャンネルが開くことを脱分極といい、Kチャンネルが開いてKが流出すると膜電位が回復することを再分極といいます。アセトアミノフェンは下行性抑制系を賦活化し内因性カンナビドが増加して痛みをおさええるので通常の消炎鎮痛剤とは作用が異なります。まとめとして痛みは電気的変化であり治療として神経の活動電位の発生を抑えることであり、アセトアミノフェンは脊髄後角でセロトニンの放出を高めます。痛みを止めるには複数の作用点を抑えることであるということでした。

 
第106回山口県臨床整形外科医会教育研修会に参加しました。産業医大第一内科の斎藤准教授の「関節リウマチに対する最新の薬物治療」と三重大学麻酔科丸山教授の「弁慶の泣きどころーアセトアミノフェンで上から痛みをおさえるー」を拝聴しました。関節リウマチの治療として抗炎症薬やステロイド剤などの対症療法と抗リウマチ薬と生物学的製剤の根本療法があります。ステロイド剤は短期間に少量使用し,3 ヶ月以上使用する場合は骨粗鬆症薬を併用することが必要です。抗リウマチ薬はメトトレキセート、アザルフィジン、タクロクリムス(プログラフ)などがありますがそれぞれ副作用に注意して使用する必要があります。タクロクリムスはステロイド剤に併用すると非常に即効性があるそうです。メトトレキセートが関節リウマチの標準治療法ですが限界もあり、X線での関節びらん(関節破壊)は防止できない場合があります。その後炎症性サイトカインを標的とした抗リウマチ薬の生物学的製剤が登場して関節リウマチの薬物治療に大きな変革があり、次々と生物学的製剤が登場し、約7割に関節破壊を防止できるようになりました。関節リウマチの薬物治療の目標は早期診断して骨関節破壊を抑制することであり、リウマチレックスによるT2Tという目標達成に向けた治療の導入が重要であり、指標としてCDAIといった基準が設定されています。リウマトレックスで寛解率が50パーセントであり、生物学的製剤の導入で70-80パーセントの寛解率になりました。生物学的製剤(バイオ)には抗TNFα抗体、IL6受容体抗体など数種類が開発され、後発品も治験中とのことです。完全寛解100パーセントに向けたリウマチ治療戦略面として早期診断してリウマトレックスによる早期治療介入し的確な生物学的製剤の積極的導入であることを強調されました。最新の治験ではリウマトレックスの早期導入とステロイド剤の短期間併用を行い、リウマトレックス禁忌の場合は他の抗リウマチ薬とステロイド剤の併用して半年で治療効果を確認しつつ治療の変更(生物学的製剤の導入を含めて)を考えるということを教えて頂きました。
 
8/25 山口グランドホテルで講演会で発表を行いました。腰痛症の診断と治療について1時間熱く語りました。腰痛ガイドラインから最近の知見、骨粗鬆症リエゾンサービスの取り組み、マッケンジー法の紹介と最後にDrs.Fitness K STUDIOの紹介もしました。少しでも聴衆の皆さんに情報提供できるよう話しました。
7/21日曜は久しぶりに朝からKSTUDIOで尾下先生のベリーダンスエクササイズ、午後から袖岡施設長の体幹ピラティス、ダンスエクササイズ、中嶋先生のエアロビクスでしっかり運動しました。ベリーダンスでしっかりコアを鍛えて、、体幹ピラティスは初めて出ましたが胸郭を広げて息を吸ってしっかりはきながら可動域を広げる方法で奥が深いと思いました。ダンスも相変わらず上手に離れませんが、最後にエアロビクスでしっかり汗をかきました。
写真はベリーダンスの終了後です。
8/20土曜日のtysのちぐまや家族の別腹のコーナーにDrs.Fitness k STUDIOが紹介され、私も少しだけ出演しました。(以前ブログに取材があったことはアップしたと思いますが・・・)放送後であれば写真をアップしても良いとのことでしたので取材風景をアップしておきます。レポーターの佐藤けいさんも優しい方で写真撮影に応じて頂き逆に緊張しました。非常に残念なのは録画に失敗してしまって私自身まだ放送を見ていないことですが、一応映っていたことは確認ずみですので安心しました。


 
 
木曜午後のK STUDIOのコラーゲンルームにDrsYOGAの準備運動中の当院理学療法士の中田さんがいました。会員さんからも好評とのことで頑張って続けてください。

 
8/17 クリニック終了後にホテルニュー田中でDMARDSを考える会があり、ケアラムの使い方のポイントについて山口大学整形外科  徳重先生が講演されました。ケアラム(イグラチモド)は抗リウマチ薬でBリンパ球に作用し炎症性サイトカイン、免疫グロブリンを抑制する作用があります。メトトレキセートと併用することでより効果が期待できるそうです。山口大学整形外科での77パーセントがメトトレキセート使用され3割は単独、5割がDMARDS併用、1割が生物学的製剤併用だそうです。DMARDS単独では1割でありメトトレキセート併用が標準のようです。ケアラム使用例の有効例が約8割ありますが、疾患活動性が高い時には効果は低く、VAS痛みの程度は最初の1か月で効果が把握できるそうです。疼痛や圧痛の改善が早い印象があり、メトトレキセートに追加併用することが有用だそうです。症例の紹介により処方の仕方も非常に参考になりました。副作用はワーファリンと併用は禁忌であることに最も注意する必要がありますが、肝機能障害よりむしろ胃腸障害、腎障害、間質性肺炎(特に男性で既往のある方)に注意する必要があり、定期的な胸部写真、KLー6等のチェックも重要とのことでした。ケアラムの選択を考慮する場合としてメトトレキセート単独併用効果不十分、メトトレキセート禁忌、生物学的製剤効果減弱などを紹介されました。
終了後徳重先生を囲んで懇親会があり、さっか整形外科の目先生も参加され大いに盛り上がりました。

 
今週水曜日の朝のカンファレンスは林さんによる講義と実技でPNFについてでした。PNFはハーマン,カバット氏により1940年代に開発された固有受容性神経筋促通法でリハビリテーション手技の一つですが、スポーツの分野にも応用されています。わかりやすく林さんが解説してくれて実技も行ってくれました。当院の水曜日の朝は違う意味で熱いです!