院長ブログ – ページ 78


3/10久しぶりにKスタジオで汗をしっかり流した後宇部に映画を観に行きました。七つの会議で野村萬斎が主演の池井戸潤作品でしたが香川照之の安定感のある演技もさることながら、個人的には及川光博ミッチーの演技が好きでした。写真はアランクロアのまかないランチでした。

3/7 小倉に行き北九州慢性疼痛懇話会で講演しました。慢性疼痛治療ガイドラインとデュロキセチンの臨床経験についてお話しさせていただきました。九州大学出身の若手の開業医の先生方でしたが活発な討論もできました。懇親会も開いていただき臨床での苦労や病診連携の工夫など教えていただきました。


3/3博多イムズホールで立川生志師匠の落語会に参加しました。昨年に続き参加しましたが今年の演目は「付き馬」、「紺屋高尾」(こうやたかお)でしたが時事ネタも相変わらずの毒舌でした。最初の付き馬でしっかり笑った後、紺屋高尾ではクライマックスで泣けてしまいました。打ち上げで師匠と写真を撮ることができて幸いでした。
 



3/2ホテルニュータナカで第4回山口中央骨粗鬆症研究会がありました。いとうクリニックの伊藤先生が発表されました。開業医での骨粗鬆症治療継続率調査の発表を聞きました。薬局のレセコンから継続率を算定できるプログラムOP JeDIを使用した結果で治療中断(ドロップ率)を検討されて服薬継続率が80パーセントで脱落率20パーセントで高い継続率で見習わねばと思いました。継続率が高いのはウィークリービスフォスフォネート製剤とビタミンDの組み合わせであったとのことでした。又骨粗鬆症リエゾンパンフレットを用いて継続率上昇に工夫されているそうです。次いで特別講演で鳥取大学医学部保健学科の萩野教授の多職種での骨卒中予防の講演を拝聴しました。小児の骨折は高齢の大腿骨近位部骨折より高いそうですが高齢者では骨折が予後に関与しているそうです。海外ではhip attackと言われていますが日本で萩野先生を中心に骨卒中と日本語訳されたそうです。日本では2010年以降女性の80才未満の大腿骨近位部骨折の発生率が減少しているそうです。これには高齢者の運動能力上昇したことがあるそうですし、75才以上を高齢者と定義する案も出ているとのことでした。後期高齢者における骨折の入院での医療費は1-2位であるそうです。骨卒中の防止は薬物療法、転倒予防、ヒッププロテクターがあります、高齢では皮質骨の多孔化が生じて骨粗鬆症がさらに進行します。経口ビスフォスフォネート製剤の吸収率は白人は0.63パーセント、日本人は0.91パーセントであるそうです。経口から静注に変更するそうで骨密度上昇効果が期待できるそうです。ビスフォスフォネートはゴキブリホイホイ、デノスマブはキンチョールのような働きとの例えはわかりやすかったです。新しい薬剤で抗スクレロスチン抗体が発売されますが一年しか投与できないのとその後ビスフォスフォネートかデノスマブを使用する必要があるそうです。テリパラチドはデイリーとウィークリーがあり2年間使用後ビスフォスフォネート製剤かデノスマブでの継続か必要ですがウィークリーテリパラチドは週二回投与(自己注射も可能な)製剤も開発中だそうです。又ビタミンD充足度では鳥取での研究でも不足していたそうです。ビタミンDは活性型ビタミンDを投与しても増加しないことに注意する必要があるそうです。最後に転倒予防について内的要因と外的要因があり、横に動く動作で転倒しやすいそうです。予防にはバランス運動が適しており、立位で自分の体重月かかる動作、水平方向、垂直方向の運動が効果的だそうです。高齢者の転倒予防介入では24パーセント発生を低下することができるそうです。転倒予防には理学療法だけでなく、多因子の介入は効果的とのことでした。鳥取大学の転倒予防チームは未然防止対策と再発予防対策に取り組まれておりNHKでも取材されたそうです。ヒッププロテクターについても教えていただき鳥取での研究では施設では抑制効果はありますが地域の高齢者では効果がなかったそうです。懇親会では萩野教授ともお話出来ましたが他施設での骨粗鬆症マネージャーの方々とも親睦を深めることができました。

2/28ホテルニュータナカで私とさっか整形外科クリニックの目先生の二人が参加してロコアディスカッションという座談会を行いました。学術担当者からロコアテープはフルルビプロフェンを含む湿布剤でCOX1,2阻害作用を有し、膝関節滑膜、関節液中に高濃度に移行するとのことでした。臨床成績も消炎鎮痛剤との比較で有意差がなく、副作用は皮膚症状が主で腎機能には影響がほとんどなかったとのことでした。変形性関節症に適応があり、光毒性陰性なので日光に当たっても問題がない湿布剤とのことでした。当院でも使用例を紹介して目先生と使用方法についてディスカッションして有意義でした。


2/24レノファ山口の開幕戦に行きました。柏レイソルとの試合で8800名観客が集まりました。前半先制点を決めましたが前半最後と後半で2点入れられ負けてしまい残念でしたが課題はあると思いますが今後頑張ってほしいと思います。

2/24東京でコニカミノルタ主催の先進運動器エコーフォーラムがありましたが全国ウェブ配信がありましたので自宅で受講しました。便利な時代になったものだと一人で感心しました。

最初に金沢医療センター整形外科池田先生の講演がありました。外傷に対する炎症反応により瘢痕形成されますが、癒着を剥がすという言葉は使わずにアンカリングを外すという言葉を用いる方がいいそうです。

神経は滑走すること、神経剥離よりも癒着予防が重要であるそうです。

胎児の傷は瘢痕なく治る理由はヒアルロン酸レベルが高いからで、ヒアルロン酸のある術野で手術するという胎児手術の考え方があり、もう一つの癒着防止のためのバリアシートが腹腔内手術で使用されているそうです。ヒアルロン酸は数分で組織表面に取り込まれるので洗い流しても大丈夫で、高粘度のヒアルロン酸でなくても良いそうで、末梢神経の癒着を防止できるヒアルロン酸の開発、保険適応が必要であるとのことでした。

ついで皆川先生がScratch collapse testを紹介されました。肘部管症候群と手根管症候群に肘90度屈曲位で手根管と肘部管部を軽く擦ると肩外旋筋力が低下することで鑑別になる論文を2008年に発表されたそうです。

何故筋力が低下するのかわからなかったそうですが、屈曲反射による内旋筋力の増加と外旋筋力の低下のバランスによるものという推察をされました。金沢大学の中瀬Drのhydroreleaseの基本についての講演がありました。

Hydroreleaseは超音波ガイド下に結合組織に液体を注入する方法と定義されます。セッティングは目線—プローブーモニターを一直線にして高さも意識すること、プレスキャンでは解剖を理解したうえでとにかく短軸で往復してターゲットを認識すること、針の種類とバベルの向きについては針先のカット面を意識して遠くから深いところから行うことを教えていただきました。

次いで帝京大学スポーツ医科学センターの笠原Drの足の講演があり足の神経解剖と神経症状について教えていただきました。

上肢神経障害に対するハイドロリリースについて宮武先生の講演がありました。肘の内側側副靭帯損傷に無症候性が7割あったそうです。先生の診察手技で圧痛、支配領域、筋力低下、Nerve tension test、nerve compression testにscratch collapse testを組み合わせて診断していくとのことでした。

午後から池田先生の末梢神経障害の常識非常識という講演を拝聴しました。脳の可塑性について脳の機能はダイナミックでありオーロラのように変わっていくこと、Lundborgの論文で腓骨神経ブロックが腰のヘルニアに効く?という問いにヘルニアの神経根症状が腓骨神経麻痺で一時的に痛みがゼロになるケース、痛みが取れないケースがあり、手術しても痛みが取れにくい可能性を示唆されました。また手根管症候群で正中神経領域がボディイメージで消失した分、脳では腕が軽いと認識され軽い筋力で抵抗できると認識されるため生じるものである可能性も示唆されました。またCRPSは最近小さい神経が切れて感作され自己免疫疾患を引き起こすので初期にはステロイドが有効であるとのことでした。


 


2/23下関でエコーセミナーがあり講師を務めました。エコーセミナーの講演は初めてでしたので緊張しましたがエコー導入についてお話しさせていただきました。顔見知りの先生ばかりでしたのでこちらが学ぶこともありました。ハンズオンでもエコー専任のスタッフの皆さんが三班に分かれてエコー操作を行われました。終わってからコニカミノルタとアルケアのスタッフさんと記念撮影をしました。皆さんお疲れ様でした。
 


2/22山口リウマチ病診連携の会があり参加しました。山口大学整形外科坂井教授の「股関節におけるリウマチと鑑別疾患」の講演を拝聴しました。山口大学整形外科におけるRA診療のお話しがあり2016EULAR recommendationに基づいた治療に沿って治療されているそうです。ステロイド剤併用についてはできるだけ短期間にするべきとも言われました。生物学的製剤、JAK阻害剤は山口大学でも使用が増えていること、関節リウマチに対する人工関節手術は生物学的製剤が登場して股関節手術は減少していますが膝関節手術はむしろ増加していることも教えていただきました。股関節における関節リウマチと鑑別疾患として、変形性股関節症、特発性大腿骨頭壊死症、急速破壊型股関節症、大腿骨頭脆弱性骨折があり、特発性大腿骨頭壊死症についてはステロイドが関連因子と言われていますが脊髄損傷でステロイドを大量投与を受けた患者さんのMRI研究ではいなかったそうですので関連因子かは疑問だそうです。MRIで大腿骨頭壊死と診断された患者さんも専門医が診断すると別の股関節疾患だったそうですので診断には注意する必要があるそうです。又関節リウマチ単独で骨頭壊死になった例はないことも教えていただきました。坂井教授の研究で股関節疾患の骨頭の組織を調べた結果、リウマチではTRAP陽性細胞が関与が大きく、RANKL陽性は少なく急速破壊型股関節症で多かったそうです。関節液のサイトカイン濃度の研究で非血性関節液を調べた結果、急速破壊型股関節症で高く、その早期診断の期待できることもお話しされました。RA股関節に対するTHAは極力セメントは使わないそうです。再置換では大血管損傷に細心の注意を払うそうです。人工股関節置換術後の動作制限も適切な手術がされていればしゃがみこみなどの動作の制限もしないとのことでバイオメカニクス的な研究も紹介され大変勉強になりました。



2/21萩長門慢性疼痛マネジメントセミナーで講演しました。座長の村田先生の過分な紹介の後に慢性疼痛ガイドラインの説明、デュロキセチンの臨床効果など講演しました。質疑応答も知った先生方ばかりでしたので活発にありました。終わって村田先生と乾杯して若い時の話で盛り上がりました。村田先生ありがとうございました。