院長ブログ – ページ 72



8/7診療後新山口駅から新幹線と山陽本線を乗り継ぎ下関の生涯学習センターで立川志の八師匠の落語会に参加しました。毎年打ち上げだけ参加していましたが今回ようやく師匠の落語を堪能しました。人情物でしたがあまり暗くならないような展開に会場からは笑いが絶えませんでした。打ち上げにも参加して師匠ともお話しさせて頂きました。来年は六月になりそうとのことでしたので又参加します!
全英女子オープンで優勝した渋野日向子さんですが彼女の笑顔が素晴らしいと思いました。ゴルフとソフトボールの二刀流でゴルフは右打ちでソフトは左打ちと使い分けることで左右のバランスがよくなり、書道も10段という正に文武両道ですがなによりも笑顔が絶えないので観ている人たちを元気にしたり、幸せにしてくれると思います。私はゴルフはしませんがこれからの彼女の活躍には期待したいと思います。

とある酒屋さんに寄った際に店頭にゴジラのフライが飾ってありました。実は食品サンプルで作ってあるのでリアルなのですが発想がユニークなですので感動しました。

ネットで偶然見つけた任天堂採用サイトのポケモン自己分析をやってみました。任天堂採用サイトから自由にできます。質問に答えると自分のタイプのポケモンが出てきますが私はマルマインでした。なんとなく性格見透かされた!と思いました。みなさんもぜひ試してみてはいかがですか?ちなみに私はゲームボーイで初代ポケモンをプレイして全クリアしましたのでいまだにポケモンの名前はわかります。最近はついていけませんが…
 

山口県臨床整形外科医会教育研修会があり参加しました。最初に川崎医大整形外科の阿部教授の膝関節疾患に対する診断と臨床アプローチの講演を拝聴しました。膝痛の原因として怪我、オーバーユース、加齢に伴うものがあります。ファジアーノ岡山のチームドクターもされています。腸けい靭帯炎、大腿肉離れ、サッカーで肉離れが起こるメカニズムは股関節の可動域が狭いこと(特に内旋制限)やねじれの力が加わることなども関連するそうです。女子の前十字靭帯損傷は外反外旋(ニーイン、トウイン)で生じるそうです。前十字靭帯の診断は問診、MRI、ラックマンテストを総合して診断します。診断のためだけの関節鏡はされないとのことでした。手術はハムストリングか膝蓋腱を用いて行います。それぞれに一長一短があるとのことでした。又走るときに膝内側痛が生じる原因としてタナ、半月板損傷、鵞足炎があり、半月板損傷特に縫合術について詳しく教えていただきました。次いで杏林大学整形外科の市村教授の骨粗鬆症診療におけるup to date〜医療安全の立場から〜の講演を拝聴しました。周防大島の断水による水運びで骨粗鬆症性骨折が11名あったニュースを紹介され脆弱性骨折に気をつけること、腰痛で整形外科を受診する際に腹部大動脈瘤、癌の骨転移、化膿性脊椎炎などに注意する必要があるとのことで正に身につまされる思いがしました。又大腿骨近位部骨折後の反対側が7倍以上あること、X線で骨折がはっきりしない場合にはMRIなどの追加検査が必要です。エルデカルシトール投与で高カルシウム血症(症状で多飲多尿)の症例を紹介され他のビタミンD製剤より多いということ、又酸化マグネシウムも腎機能低下に伴う高マグネシウム血症の危険性が増すとのことで勉強になりました。糖尿病患者さんでビスフォスフォネート内服後朝食を30分待つ必要がありますが低血糖のリスクがあるのでビス剤の静注の方がいいとのことでした。又一年に一回のイバンドロンネート静注薬は急性期反応という発熱があるのでアセトアミノフェンを投与するとよいとのことでした。最近出た抗スクレロスチン抗体は心血管イベント、脳血管障害が一年以内に生じた方には投与しないことが望ましいとのことでした。
 
7/27山口市椹野川夏祭りがあり、Kスタジオのキッズダンスの生徒さんたちが出演するので応援に行きました。袖岡社長の指導のもと練習を重ねてきたキッズ達の生き生きした姿を見て元気をもらいました。写真がないのが残念ですが炎天下の中元気をもらいました。
7/25宇部国際ホテルで宇部興産中央病院懇談会があり参加しました。宇部興産中央病院整形外科の先生と開業医との懇談会でしたが先生がたの症例報告があり特に勉強になったのが胸鎖関節後方脱臼の治療でした。数時間以内に整復しないと気管や食道損傷の可能性もあるとのことで大変勉強になりました。又エコー下に頚椎神経根ブロックをされているとのことで頼もしい限りです。最後に森脇部長の半月板縫合の新しい取り組みを見せていただき宇部まで来て有意義な勉強になりました。
 

7/24宇部市で運動器と痛みの国際シンポジウムイン山口に参加しました。最初に山口大学整形外科鈴木先生の非特異的腰痛の診断と特徴ー山口スタディーの英語の講演を拝聴しました。山口臨床整形外科学会と山口大学整形外科と協力して行った研究で英語で発表されるとのことでこちらを聴きたくて宇部まで来ました。非特異的腰痛が85パーセントというDeyoの論文に対して整形外科医が腰痛患者の診断分類を行い特異的腰痛は21パーセントでしたが、非特異的腰痛に分類される腰痛のうち78パーセントは診断が可能であったという結果を流暢な英語で発表されました。
次いでデンマークのニールセン教授の講演を拝聴しました。central neuroplasticity across musculoskeletal pain conditionというタイトルでした。運動器の疼痛は腰痛が一位ですが変形性関節症による痛みも上位に入ります。関節痛も小病変でも強い痛みがあり炎症、軟骨損傷など様々な要因が重なって痛みが生じます。sensitisationのメカニズム、痛みの可視化、定量化、X線分類で初期でも滑膜炎を合併すると痛みが強い、線維筋痛症では圧疼痛閾値が全身で上がっている(小さい刺激で疼痛増悪)関連痛の広がりが慢性腰痛、線維筋痛症などはより広い、facilitated central painについて、下降性疼痛抑制系、多数回手術になると疼痛過敏になりやすいこと、mechanism based treatment などについて教えていただきました。

7/20整形外科痛みを語る会に参加しました。会長は山口大学整形外科鈴木先生であり、痛みについて様々な分野の先生がたの発表がありました。途中からの参加でした。特別講演で福島県立医大の二階堂先生の腰痛診療ガイドライン2019から見た腰痛の薬物療法の特別講演を拝聴しました。2012の腰痛診療ガイドラインが出ましたが今回の改訂でminds診療ガイドラインに沿った患者と医療者を支援することを目的として作成されました。背景疑問と臨床疑問に分けてあり、有効か?ではなく有用という言葉を使ってあり患者の嗜好も配慮してあるとのことでした。有意差のある論文のみを取り上げてエビデンスありとするのではなくアウトカムごとにメタ解析を行って評価を行なって患者さんにとって有用な益と害のバランスを検討して推奨度を決定したそうです。ガイドラインは医療裁判で用いられることがありますがガイドラインと異なった治療を選択する場合は慎重な検討が望ましいそうです。対象は整形外科専門医だけでなく一般診療医も対象で腰痛のトリアージとプライマリケアにも役立つ情報を記載されてあります。腰痛の原因の75パーセントが非特異的腰痛であることは再考を要するとの記載がありました。腰痛患者が初診した時に確定診断に至るまで様々な画像診断を利用することを付け加えてありました。又腰痛の薬物療法では急性腰痛、慢性腰痛、坐骨神経痛のそれぞれに対してオピオイド、プレガバリン、デュロキセチンなど前回のガイドラインで採用されていない(出ていない)薬物の推奨度も記載されました。デュロキセチンは疼痛と機能に関して有効でしたが有害事象(副作用)はやや多いという結果であったそうです。その後懇親会に参加しましたが会長の鈴木先生や福島県立医大の矢吹教授とお話しできて貴重な時間を過ごすことができました。

学会2日目は兵庫県立こども病院の薩摩先生の臨床医が見逃してはならない小児の運動器疾患を拝聴しました。新生児から乳児期、幼児期、学童期・思春期に分けられました。乳児期では化膿性股関節炎が第1にあげられますが、関節穿刺をして菌の存在を検査してできるだけ早期(発症後4日以内が予後を左右する)に治療することが必要です。関節内の糖値が低値が診断に有用とのことでした。先天性筋性斜頸は自然経過でよくなることが多いのですが約2割が3歳ぐらいで手術になります。中に腫瘍性病変があり好酸球性肉芽腫で椎体破壊があったり脊髄髄内腫瘍の可能性があったそうです。先天性内反足、垂直距骨もあり、内反足の治療はポンセチ法が主流で保存的治療が基本ですが難治例には全身麻酔下のアキレス腱の皮下切腱術も行うそうです。先天性股関節脱臼は女児に多く、骨盤位分娩、家族歴はリスク因子になります。3カ月検診で開はい70度以下は要精査となり8カ月未満はパブリック装具を装着しますが1週で整復しなければ外した方がいいとのことでした。幼児の歩容異常は再現性があるか?うちわ歩行で受診することが多いので股関節可動域をチェックする必要があります。又O脚に関しては2歳までは生理的で3-4才ではX脚になりますが中にブラウント病、くる病も鑑別する必要があるそうです。扁平足はX線で距骨と踵骨の角度が35度以上と言われます。積極的な治療は基本的には経過観察でよいとのことでした。脚の長さの左右差を脚長差といいますが2-2.5cm以上は異常とのことでした。治療は個々の病態に応じて脚延長や逆に短縮する手術をされるそうです。スポーツで足の痛みの原因として足根骨癒合症は距骨踵骨や距骨舟状骨に多く治療は学童期は癒合部切除になります。又有痛性股関節痛でペルテス病は初診ではっきりしないばあいが多いので6-10才男児に多くX線評価、エコー、MRIが有用ですが治療は股関節外転装具で骨頭を臼蓋に求心位に持っていく治療をすることが必要とのことでした。又大腿骨頭すべりも肥満は必ずしも必須ではなく早期発見、早期治療(発症後3週間がよい)が重要とのことでした。手術は発症早期に愛護的整復をしてピンニングを行うとのことでした。