リウマチ合併症セミナー

リウマチ合併症セミナーがあり参加しました。こうとく内科の神徳済先生のリウマチの合併症対策―呼吸器感染症の視点から―を拝聴しました。リウマチの気道病変は気管支拡張症を合併する方が多い、右は第6,7肋間に横隔膜が位置し左は第7,8肋間に位置するので肺膨張を診断するそうです。リウマチでは25-50パーセントに気管支拡張症が合併し、約半数に気管支病変が存在するそうです生物学的製剤の使用中の感染は呼吸器感染症が40パーセントあり、肺炎、非結核性抗酸菌症、ニューモシスチスピナリ(以前のカリニ)の順になります。又実際の呼吸音を聞かせて頂きました。finecrackle,coarse crackleなど詳しく教えて頂きました。コツとして吸気時の下肺野を聴診すると早期発見することができるそうです。肺炎も正しい抗生剤で炎症症状は改善しますが心や肺の浮腫などはプレドニンを正しく使用すると早期改善するそうです。又以前非定型抗酸菌症と言われていましたが今は非結核性抗酸菌症(NTM)と言われ、中でも肺MAC症が多いそうです。肺結核は空気感染、飛沫感染でN95のマスクでないと予防できないと言われています。結核菌に感染しても6-7パーセントしか発症せず免疫機能が低下したときに二次感染、三次感染につながります。胸部写真の読影には前回の比較が非常に有用だそうです。又喀痰培養は3回行わなくてはいけないそうです。又潜在性結核菌感染症、粟粒結核、ニューモシスチス肺炎についても教えて頂きました。


 

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。