「その腰痛見逃していませんか?高齢者椎体骨折の正しい診かたと治しかた」という大阪府済生会中津病院整形外科星野雅俊先生の講演をウェブで拝聴しました。
有痛性骨粗鬆症椎体骨折の診断と治療について骨粗鬆症性椎体骨折診療マニュアルや大阪市立大学の研究成果を含めて詳細に解説して頂きました。脊椎骨折の臨床症状としては体動時の腰痛以外で高齢、外傷、ステロイド使用などの危険因子、back pain inducing testなどで診断率が上がりレントゲン写真で多発性椎体骨折の際に仰臥位側面像で開大するなど診断に有用で早期診断にはMRIが有用とのことでした。鑑別診断では腫瘍と感染でやはりMRIが有用です。T2強調像での椎体内高信号は予後不良の因子であるとのことでした。治療のゴールは疼痛コントロール、ADL改善のみでなく続発性骨折の予防も重要です。2週間ベッド上安静は有用でコルセットは重症化の抑制には有用でした。骨粗鬆症治療薬は鎮痛剤とテリパラチドの組み合わせがビスフォスフオネート製剤より痛みの改善に有用とのことでした。椎体形成術(BKP)は低侵襲手術(ただし全身麻酔)で日本では2023年には18000件施行され,骨折部に異常可動性を有する場合に有用で疼痛の速やかな改善が得られるとのことでした。適正使用指針も紹介され禁忌(椎体後壁の損傷、欠損、感染など)や慎重な適応(椎体骨折が複数でアライメント不良、急性期)など示されました。新鮮骨折でも1ヶ月で画像診断で予後不良の症例には適応を慎重に選択すれば予後良好であることもを示して頂きました。

