京都大学院 地域医療システム学 臨床疫学グループの土方 保和 先生の
脊椎外科医の職業被ばくと画像支援機器を考える 『整形・脊椎外科診療における被ばくの7つの疑問を解き明かす』をウェブで拝聴しました。近年脊椎外科医の放射線被曝が問題視されており興味深く拝聴しました。脊椎外科医は放射線透視下に脊髄造影(最近は大学以外はほとんどされないようですが)、神経根ブロックを行うことが多いので透視の中に手指が入ることがあり手指の爪の線状変化(黒色線状)などが生じやすく、皮膚がんのリスクも高くなります。先生の研究では水晶体の被曝もあるので白内障のリスクも高くなるとのことでした。対策としてはできるだけ照射する範囲を絞って手指が入らないようにすることを改めて意識させられました。透視野に手を入れるのに鉛グローブをしていたら安全か?というのは直接線による被曝は増加する可能性があるとのことでやはり手をかざさないに越した方がよい、鉛ゴーグルは放射線を60%カットしてくれるので有用とのことでした。神経根ブロックでは透視野に手指を入れないことは私もかなり意識してやっていますが今後も十分気をつけたいと思います。

