漢方セミナー in 山口

11/27小郡で漢方セミナー in 山口があり参加しました。下関の整形外科クリニックの先生方や脳神経外科クリニックの長光先生も参加されていました。山本ペインクリニックの山本先生が「痛みから入る漢方治療」について講演されました。初めに痛みと鎮痛剤の知識の整理をされました。次いで痛みに対する漢方処方例とお勧めの漢方薬について教えて頂きました。西洋医学的な治療のみでは難しい訴え(冷え、重だるさ、痛みが動く、むくみ)漢方は随所証治療が原則で、実証(ガッチリ体格)と虚証(ほっそり、ぽっちゃり)、陽(急性の炎症)と陰(慢性炎症)、気血水を考慮することが重要だそうです。慢性腰痛に対して冷え、微小循環障害、筋肉痛など考慮して慢性腰痛に対して腎虚による腰痛に対してハ味地黄丸、牛車腎気丸、五積散が有用です。肩凝りに対しては葛根湯(麻黄と甘草が入っているので1日5グラムから)、頚部痛に僧帽筋まで痛みがあると桂枝加朮附湯がお勧めだそうです。治打撲一方(ツムラ89番)は打撲捻挫の腫れの軽減に有用で、桔梗湯(138番)は喉の痛みにうがいしながら飲むのもお勧めだそうです。芍薬甘草湯(68番)は夜間のこむらがえり、運動中運動後の筋肉疲労にも有用と教えて頂きました。その後平田ペインクリニックの平田先生が具体例な症例に実際処方例を教えて頂きました。


 

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。