日本臨床整形外科 ランチョンセミナー 

ランチョンセミナーで東大の松平浩先生の腰椎疾患慢性腰痛と神経障害性疼痛ー整形外科医の実践的アプローチーを拝聴しました。神経障害性疼痛は主訴が疼痛で神経解剖学的に整合性のある痛みに対して異常知覚だけでなく画像と一致するしびれ痛みの所見もあれば神経障害性疼痛として診断治療していくそうです。
神経終末が繰り返し刺激されると末梢性感作から中枢性感作に移行して中枢性脊髄感作によって神経障害性疼痛が生じるメカニズムをお話しされました。
運動療法では姿勢などのアライメント指導、深部筋の強化、有酸素運動などで内因性物質の活性化を目的としてエクササイズと教育のコンビネーションが腰痛の発症危険性減少に最も有益な可能性が高いそうです。腰痛借金を減らすイメージで前屈みが痛い方などは「これだけ体操」で腰痛予防に効果があるというNHKで出たマッケンジー法を応用した体操の紹介などもされました。腹横筋の強化に片脚ブリッジの紹介や不良姿勢の改善に美ポジションという姿勢の紹介もあり、先生の独創性に富んだアイデアに感銘を受けました。
 

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。