1/28吉南医師会館で令和7年度小児救急地域医師研修事業 小児救急地域医師研修会があり参加しました。まかたこどもアレルギークリニック真方院長の「プライマリケアにおける食物アレルギー・アナフィラキシー診療のポイント」の講演を拝聴しました。食物アレルギーの定義は食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象で非免疫学的機序による食物不耐症は含まないそうです。山口県ではアレルギー疾患医療認定制度があり、やまぐちアレルギーポータルサイトもありアレルギードクターの検索できるそうです。食物アレルギーと紛らわしいものとして中毒反応、食中毒、食物不耐症(牛乳での下痢など)、薬物活性物質(サバなどじんましん)があります。アレルギー反応のしくみは皮膚から侵入したアレルゲンに対してIgE抗体が作られ、IgE抗体は体内の肥満細胞などに結合して感作され食物などアレルゲンがIgE抗体に結合しヒスタミンを放出すると蕁麻疹などアレルギー症状を発症します。アトピー性皮膚炎などから気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎などを次々と発症するアレルギーマーチも教えて頂きました。アトピー性皮膚炎の患者さんに卵は生後半年から始めた方が卵アレルギーが発症しにくいとのことでした。食物アレルギーの原因として鶏卵、クルミ、牛乳、小麦、落花生、いくら、カシューナッツ、エビの順に多いそうです。ピーナツと大豆、くるみとピーカン、カシューナッツとピスタチオは同じ木の実の種類なので要注意とのことでした。アナフィラキシーは複数の臓器に及ぶアレルギー症状が急激に進行する状態で低血圧を伴うものをアナフィラキシーショックといいます。食物依存性運動誘発アナフィラキシーもあるとのことで疲労寝不足なども関与するとのことでした。花粉症がありリンゴに共通の抗原があるので非加熱のリンゴでアレルギー症状が出るような口腔アレルギー症候群も教えて頂きました。食物アレルギーに関連してラテックスーフルーツ症候群、bird-egg症候群、pork-cat症候群、α-Gal症候群(マダニ、カレイ魚卵)、PGA症候群など思わぬ組み合わせで発症する原因食物も症状が誘発されない食べられる範囲までは食べることができるとのことで正確な診断に基づく必要最小限の除去が重要とのことでした。食物経口負荷試験を行い陽性であれば原因食品の除去を継続しますが陰性であれば試験で食べた量をもとに自宅で摂取して問題なければ一食分が無症状で食べられることが目安となるとのことでした。アナフィラキシーの診断基準として皮膚症状と呼吸器、循環器、消化器症状を伴う場合と皮膚症状なくても血圧低下、気管支攣縮症状があればアナフィラキシーの可能性が高く、エピペンなど対応が必要とのことでした。小児が学校でアナフィラキシーと考えたら教師にはためらわずエピペンを使用する講習もされているとのことでした。

