第90回 健康的な食事・運動習慣

私事で恐縮ですが、昨年末からダイエット+運動を行い3ヶ月で約8kgの減量に成功しました。そこで反省させられたのがいかにコロナ禍に運動習慣を怠り、カロリーオーバーの食事をしていたか、ということを考えさせられました。今回のダイエットで食事のバランス(糖質、脂質、タンパク質の配分など)も勉強になりましたので最近気になった健康的な食事・運動習慣は人を健康にする、という川崎医大の論文を紹介します。日本人2300人(平均49才)の生活習慣病のない健常人で食事に関して幸福感が高かったのが、昼食の時間が20分以上の人(10分未満の人に比べて)、塩辛い物を好まない人(好む人に比べて)、夕食が就寝2時間以上前の人(2時間以内の人に比べて)、夕食後の間食が週3回未満の人(3回未満の人に比べて)という結果でした。また運動習慣に関しては30分以上の集中的な運動を週に2回以上する人(1時間未満の人に比べて)、1日の歩行時間が1時間以上の人(1時間未満の人に比べて)、この運動習慣を2年間継続していた人は幸福感が高いという結果でした。健康的な食事習慣(寝る前の食事を避けること、早食いを避けること)、運動習慣(生活習慣病予防として推奨されているのは歩行・掃除などの身体活動を毎日60分以上

+ウォーキング・ラジオ体操など息が弾み、汗をかく程度の運動を週に60分以上)を継続することは肥満、生活習慣病の予防だけでなく、本人の満足度にも繋がることを示唆すると思いますのでぜひ食生活の改善(見直し)、運動習慣を取り入れることをご一考ください。ちなみに私は運動は膝に負担がかからないように水泳、エアロバイクを週2−31時間行い現在も継続しています。

 

参考論文 Takao T, et al. Biopsychosoc Med. 2021 Apr 1. [Epub ahead of print]

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。