10/4山口グランドホテルで山口県臨床整形外科医会教育研修会がありました。講師は山口大学整形外科鈴木准教授の「圧迫性頚髄症の診断と治療〜高齢者脊椎手術におけるBone Health Optimization〜を拝聴しました。頚椎後方手術のラミノプラスティとは頚椎の椎弓を切除する椎弓切除術を改良して椎弓を残して拡大する椎弓形成術のことで1970年代から主流になりました。山口大学整形外科の服部名誉教授の服部式のビデオも紹介されました。その後椎弓形成術の術後不安定性、後弯変形、C5麻痺などの合併症に対する工夫、最近行なっている選択的椎弓形成術、頚椎後方手術に関する脊椎アライメントの矯正手術を紹介して頂きました。
次いで東京慈恵医大葛飾医療センターの窪田誠教授の「足の一般外来ーよくある足の疾患をどう診るかー」を拝聴しました。フライバーグ病(第二中足骨骨端症)に関して骨頭部に亀裂が生じ虚血に至りますが装具療法が中心になりますが進行期に骨頭の関節内骨切術、骨移植と骨釘による手術など勉強になりました。足の神経障害として足根管症候群の距踵骨癒合症、ガングリオン、遠位足根管症候群、前足根管症候群(深腓骨神経)、浅腓骨神経障害、多発神経障害など症例提示しながら教えて頂きました。成人期の扁平足で外反母趾の扁平足と外反扁平足の違い、後脛骨筋機能不全症候群で後脛骨筋腱の断裂症例、進行期扁平足に対する外側支柱延長術、Hintermann法(踵骨骨切術)、内側縦アーチの修復として母趾列のリアライメント法など教えて頂きました。強剛母趾の分類と病態、装具療法、手術療法、内側縦アーチが低下してウインドラスメカニズムが障害される病態に対して中足骨頭骨切術も紹介されました。外反母趾は柔らかい変形ですが第一中足骨が内側に移動しており、第一中足骨の内反(第一TMT関節の不安定性)、内側縦アーチ、横アーチの低下など3次元的な変形であり、保存的のストレッチとして足のアーチをつけながらストレッチする方法、母指球を支える、第二足趾の脱臼に関してトウレギュレータが有効であること、手術療法としてLapidus法を教えて頂きました。