岡山大学鉄永倫子先生の講演を拝聴しました

1/20 かめふくオンプレイスでジクトルテープ記念講演会があり参加しました。最初に虹の浜クリニックの桑原院長の発表がありました。剥がれやすい欠点に対してエアウォールというフィルムドレッシングを使用する取り組みを紹介され参考になりました。次いで岡山大学運動器疼痛センターの鉄永倫子先生の「全身作用型の貼付剤ジクトルテープの可能性を知る」を拝聴しました。慢性疼痛診療ガイドライン2021から慢性疼痛のゴールは痛みをゼロにすることが目標ではない、痛みの軽減は慢性疼痛の最終目標ではない.治療目標を設定して到達程度を確認することが肝要です。プラセボ効果は医師と患者の信頼関係があり治療に対する患者の期待度が痛痛軽減に有効とのことでした。慢性疼痛に使用する薬剤の紹介も詳細に教えて頂きました。禁酒、喫煙、肥満は腰痛発症のリスクであるので岡山大学でも予防改善に力を入れておられるそうです。ジクトルテープは湿布ではなく全身性に作用する貼付剤ですので使用方法には非ステロイド性消炎鎮痛剤と同じであるとの患者説明が必要です。実際の処方で入浴後貼ることで夜間痛に効果がある、剥がれやすいのは逆に皮膚障害が生じにくい長所でもある、剥がれにくいのは冬は腹部がおすすめ、最初は血中濃度が上がるまで時間かかるので2枚から一週間使用することが原則とのことで参考になりました。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。