関節リウマチセミナーin 山口

10/14 山口維新ホールにて関節リウマチセミナー in 山口があり参加しました。下関市民病院膠原病内科の太田先生の講演がありました。関節リウマチの病態は遺伝的要因に環境要因(喫煙、歯周病)が加わり自己免疫により関節滑膜炎による関節痛、関節破壊へと進行すること、リウマチ因子、抗CCP抗体の基礎的知識、治療(特に生物学的製剤の使い分け)についても教えて頂きました。

次いで草薙整形外科リウマチクリニックの桃原先生の「女性リウマチ患者のマネジメント」の特別講演を拝聴しました。関節リウマチは早期発見、早期治療が特に重要で発見治療が遅れると治療抵抗性のD2TRAとなることも教えて頂きました。関節痛は侵害受容性疼痛であるが原因が特定できない痛覚変調性疼痛の場合もあること、神経系と免疫系は密接に関連していることも教えて頂きました。関節リウマチは女性は男性より2-3倍多いこと、胎児、幼少期の受動喫煙、喫煙はリウマチリスクが明らかに増加するとのことでした。各世代におけるリウマチの治療課題として高齢発症が増加していること、それぞれのライフステージにおいて治療について説明して頂きました。妊娠出産においてMTX製剤が使用できないのてステロイドのみでなく、生物学的製剤単独で使用する場合もあるが適応に関しては慎重にとのことでした。多剤併用の薬剤も近年高齢者で問題になっていますがリウマチ治療においても生物学的製剤単独で治療できるものを選択する、減量する、投薬変更も念頭におくこと、関節リウマチにおける足関節周囲以外は手術件数は減少していることをお話しされました。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。