DMARDSを考える会

8/17 クリニック終了後にホテルニュー田中でDMARDSを考える会があり、ケアラムの使い方のポイントについて山口大学整形外科  徳重先生が講演されました。ケアラム(イグラチモド)は抗リウマチ薬でBリンパ球に作用し炎症性サイトカイン、免疫グロブリンを抑制する作用があります。メトトレキセートと併用することでより効果が期待できるそうです。山口大学整形外科での77パーセントがメトトレキセート使用され3割は単独、5割がDMARDS併用、1割が生物学的製剤併用だそうです。DMARDS単独では1割でありメトトレキセート併用が標準のようです。ケアラム使用例の有効例が約8割ありますが、疾患活動性が高い時には効果は低く、VAS痛みの程度は最初の1か月で効果が把握できるそうです。疼痛や圧痛の改善が早い印象があり、メトトレキセートに追加併用することが有用だそうです。症例の紹介により処方の仕方も非常に参考になりました。副作用はワーファリンと併用は禁忌であることに最も注意する必要がありますが、肝機能障害よりむしろ胃腸障害、腎障害、間質性肺炎(特に男性で既往のある方)に注意する必要があり、定期的な胸部写真、KLー6等のチェックも重要とのことでした。ケアラムの選択を考慮する場合としてメトトレキセート単独併用効果不十分、メトトレキセート禁忌、生物学的製剤効果減弱などを紹介されました。
終了後徳重先生を囲んで懇親会があり、さっか整形外科の目先生も参加され大いに盛り上がりました。

 

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。