診療に役立つ医食農同源 ー最新の栄養医学からのアプローチー を拝聴しました

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クリニック終了後急いで高速道路に乗って周南地区女性医部会講演会に参加しました。講師は東京大学医学部小児科の伊藤明子先生で、演題がDrs.Fitness K STUDIO を開設したばかりですので非常に興味を持てました。
アレルギーが経皮二重感染から生じる、コレステロールもやや高めの方が長生きする、カロリー重視の栄養管理の限界、BMIより除脂肪体重や筋肉量が最先端、ストレス管理、食べ物はエネルギー源か?、食生活改善でがん関連死が50パーセント回避できるなど新しいエビデンスを紹介されました。厚労省の食事バランスガイド(主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品)は農林水産省と一緒に作っているということも教えていただきました。米国ではFDA 以外にハーバード大学が食事バランスガイドを出しており全粒粉、水、オイル、フルーツを勧めています。
抗酸化・抗糖化作用とビタミン、ミネラルの重要性を指摘されました。日本国民が不足しているビタミンはビタミンA、C、Dであり、不足しているミネラルはカリウム、リン、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛とのことでした。脳における銅と亜鉛のバランスは認知症の増悪を防ぐのに重要であり、先生のご専門でビタミンD欠乏性くる病が日本で2014年で10万人に12人と最近増加しており、原因として子供が1歳過ぎても母乳のみで行う方がいいと母親が思い込んでいるため、マクロビオティックや菜食主義などの食事療法を子供に提供したり、外遊びしないなどの理由があるそうです。ビタミンDが不足するとCaMgZnCuFeSeの吸収が低下することも述べられました。先生の考案されたミネラルリッチメニューとしてシジミと生姜の炊き込みごはん、ほうれん草のクルミ和え、鯨とキノコ、里芋の煮付け、にんじんとブロッコリスプラウトのマリネ、牡蠣のオリーブオイル漬け、豆腐と油揚げの味噌汁などを紹介されました。
炭水化物は水溶性、脂溶性食物繊維と糖質に分けて考えること、女性は蛋白質摂取量が少ないので十分な摂取が重要であること、タンパク量の紹介、米国の体重が40年で男女とも増加していますが日本は男性は増加していますが女性は痩せすぎ女性の増加が問題になっています。脳が痩せると突然死リスクが増加すること、女性の認容性の研究で日本では子供が欲しい人とママになりたくない人が多いというデータを紹介されました。Epigeneticsという言葉を紹介され、現在の食生活は将来の遺伝的変化に影響し次世代時々世代まで影響を与えるとのことでした。医食農同源については、地球のサステナビリティを考慮した食の重要性や地球の生命体にとってよい食材を提供することもお話しされました。栄養医学の重要性を再認識する講演でした。質問は小児科の先生方が多かったですが、会場には知り合いはほとんどいませんでしたが、帰りがけに徳山中央病院小児科の堀田先生がおられ、山口大学付属病院で勤務していた時に小児整形外科疾患(特に脊椎悪性腫瘍)で相談していたので久々にご挨拶ができてうれしかったです。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。