整形外科症例検討会に参加しました

12/5整形外科症例検討会が山口済生会病院であり参加しました。ミニレクチャーは済生会病院放射線科の鍋屋先生の「骨転移の放射線治療」を拝聴しました。放射線治療は癌患者100万人中25万人で骨転移での治療は4-5万人治療されているそうです。よう骨性転移は腫瘍が50パーセント以上占めると症状を出すそうです。根治的治療として治療できる癌もありますが乳癌術後などに補助的治療としても使用されます。又姑息的治療として骨転移の疼痛緩和にも多く使用されます。骨硬化はしますが骨強度を上げることはないそうです。照射範囲のみ効果がありますが副作用もあります。副作用としては急性期有害事象と晩期有害事象があります。急性期有害事象は喉頭浮腫、食道炎、皮膚炎がありますが、腫瘍浮腫という照射後症状増悪があるそうです。晩期として放射線脊髄炎などもあります。治療効果は一回3グレイで10回30グレイ施行され2週で効果が出て4-6週で効果が最大で半年は効果があるそうです。再照射の効果は半分くらいだそうです。8グレイ1回、4グレイ5回、2グレイ25回など照射方法は様々ですが神経症状に対しては3グレイ10回が予後がいいそうですが症状が軽く線量が多いほど効果が得られるそうです。治療に適しているのは長期予後が期待でき、神経症状が軽微な場合、安静が保てる患者さんです。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。