山口実践フットケア研究会の実技研修会

山口セミナーパークで山口実践フットケア研究会の実技研修会があり、参加しました。足のナースステーションHigh Five代表の井上祐子先生の訪問看護、老人施設における足トラブルの実態と課題〜連携と解決への模索〜の講演がありました。医療依存度の高い方々の治療は医療機関で治し、施す治療である問題解決型思考であり、支え、寄り添う医療が在宅介護であるとのことで、看護の役割としてはケアマネジメントだそうです。井上先生は独立して訪問看護やフットケアサロンもされています。透析治療を受ける患者さんの場合、在宅医の診療は透析を離脱する場合でないとできませんが、訪問看護の介入は可能だそうです。訪問看護としてのフットケアを介入するタイミングとしては医師の指示のもと、足の病変があり、急性増悪があるときや足の処置が必要な場合などです。訪問看護のフットケアの流れはバイタルサインのチェック、フィジカルアセスメント後にビニール泡洗浄にて保清や爪、タコやウオノメの処置、保湿、マッサージやアーチパッドの活用もされています。介護施設での問題点としては緊急性のある足病変を早期発見する教育、システムがないこと、慢性創傷に対する評価が記録されてなかったり、衛生材料の管理が不十分であることなど指摘されました。次いで在宅・施設で抱えている足トラブルへの対応を実情に照らして考えるという内容で相談タイムがあり勉強になりました。また山口済生会病院のフットケア外来をされている廣中先生の周辺の病院との連携や患者訪問などの取組も発表されていました。会の後井上先生にご挨拶して帰宅しました。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。