平成30年度かかりつけ医認知症対応力向上研修その2

午後から原田先生の認知症の治療とケア編の講義でした。四大認知症としてアルツハイマー型、血管性、レビー小体型、前頭側頭型認知症があり、アルツハイマー型認知症はアミロイド沈着の沈着が始まった時点からになりますがどの時期で発症するかはわからないとのことです。MCI(mild cognitive impairment)という認知機能の低下に関する訴えが本人家族から認められている状態でそこから10パーセントが認知症に進展します。MBI(mild behavioral impairment)はMCIの前段階で情緒面を測る項目が網羅されており、喜びを表し難くなった、理不尽に論争的になりがち、性的な制御が効きづらくなるなどの項目があります。MMSEやHDSRで何点というより生活に支障が出ている、どのくらい機能が低下してきたか?が重要とのことでした。中核症状に対する治療薬にはコリンエステラーゼ阻害剤(ドネペジル、ガランタミン、リバスグチミン)、NMDA(メマンチン)があり、その使い分けについて教えて頂きました。ただしこれらの薬剤は対症療法であり、根本治療薬はまだ発売のメドが立っていないとはのことです。効果判定は症状が改善がなければ進行が抑制されていると考えて継続すべきとのことでした。投薬中止の適応は中止しても症状増悪がない場合、ADLが低下した場合などです。BPSDの問題行動および精神症状では、認知機能障害によって生じる思考や行動の混乱であり、本人なりの理由があります。非薬物療法も効果がありますが抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬、抗てんかん薬などがあります。BPSDの対応では、無視する、なだめすかす、部屋に閉じこめる、力で制御するなどはNGでその場しのぎの対応をしない、根気よく、自尊心を傷つけないような対応が必要です。薬物療法で幻覚、妄想、昼夜逆転、暴力や興奮、不安や抑うつは改善が期待できますが、介護への抵抗、徘徊、火の不始末、不潔行為、性的問題行動は改善が難しいそうです。最後に認知症治療は介護者・医療者を中心とした医療から本人の意見が尊重され満足が得られる医療を双方のバランスを取りながら進めることをお話しされました。最後に前川先生が認知症の多職種連携と制度編の講義があり、動画を交えて講義されました。医師、ケアマネジャー、社会福祉士、介護福祉士などが連携して患者に適切な介護を提供することをお話しされました。山口県では8つの認知症疾患医療センターがありそれぞれの地域で医療連携を提供しているそうです