第7回長州スポーツ整形塾「野球障害を知る」があり参加しました

3/17 YICビジネスアート専門学校で第7回長州スポーツ整形塾「野球障害を知る」があり参加しました。クリニックから林部長と中田さんも参加していました。西別府病院スポーツ医学センターの馬見塚尚孝先生の野球医学ーコーチングから手術までをはじめに拝聴しました。野球医学の教科書の著者であり、障害予防と成長余地を考慮した長期選手育成、高校野球で勝利と育成、ドラフト候補選手育成、中学野球で社会人基礎力育成、女性アスリート育成などに取り組んでおられます。野球肘ではX線撮影では45度屈曲位での撮影は必須であること、高分解能MRIでは上腕骨内側上か骨軟骨損傷ではステージ分類に応じて治療方針を示され、骨片があると競技復帰率が低いそうです。肘痛の8-20パーセントに胸郭出口症候群が合併しているそうです。障害予防法とスポーツの主作用をどう両立させるか?高身長アスリート育成などの介入などを紹介されました。素振りをしすぎると腰椎疲労骨折が生じることも教えていただきました。
次いで京都府立大学の森原徹先生の運動連鎖から考える投球障害の診察、身体全体の診察法を拝聴しました。肩甲骨周囲筋には内在筋と外在筋、肩甲上腕関節があります。肩関節前方痛は三角筋上部繊維が原因が多く、後方痛は肩関節インピンジメント症候群が多い、患部以外の原因の検索をする必要があります。HERTという姿勢異常(肩甲骨が前傾)、上肢と下肢のタイトネスのチェックも行い、不良姿勢の原因を検索して10項目のテストを行い、ファンクシォナルスローイングテストで片足立ち、ランジなどの評価をします。全力投球の何パーセントで投げることという指示は概ね指示以上の負荷で投げる傾向があるそうです。
杉本勝正先生のエコーで語る野球障害について講演を拝聴しました。エコーでの野球検診では肩肘の離断性骨軟骨炎等のチェックの方法を動画で見せていただきました。



 

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。