萩長門慢性疼痛セミナーに参加しました

8/24 萩長門慢性疼痛セミナーが萩であり、参加しました。講師は山口済生会山口総合病院整形外科部長の岸本先生で運動器慢性疼痛におけるサインバルタの使用経験を拝聴しました。脊椎手術を年間200例以上こなされておられますが、外来も精力的にやられているのでサインバルタのご経験をお聴きしました。慢性疼痛の保有者は18パーセントを占め、女性が多く、腰痛、頸肩、膝痛が次に続きます。1ヶ月未満の急性疼痛が3-6ヶ月以上持続すると慢性疼痛と言われますが、これまでは疼痛治療のゴールドスタンダードは非ステロイド消炎鎮痛剤ですが、消化性潰瘍、腎障害の副作用が近年問題になっています。潰瘍発生は内服でも座薬でも差がなく、予防投与としてPPIが多く使用されています。腎障害はCOX2選択的阻害薬でも他の消炎鎮痛剤と同様のリスクがあり、時々血液検査によるチェックが必要とのことでした。アセトアミノフェンは副作用が少なく、近年注目されています1500mgを超えると腎障害のリスクはあるとのことで、アルコール性肝障害の患者さんには慎重投与になります。そのため鎮痛補助薬(抗うつ薬、抗不安薬、抗てんかん薬、ノイロトロピン)の重要性が注目されています。鎮痛薬と併用すると鎮痛効果を高めますが、以前は適応が限られていましたが、2010年から新しい疼痛治療薬として、プレガバリン(リリカ)、デュロキセチチン(サインバルタ)、弱オピオイド薬があります。侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、両者の混合型疼痛に分類されます。下降性疼痛抑制系障害、中枢性感作、痛覚感作についてレクチャー頂き、痛覚過敏の治療として鎮痛補助薬が疼痛の閾値を下げて痛みを和らげてくれますが痛みをゼロにするわけではないことを念頭に置く必要があります。次いで慢性腰痛に関しては非特異的腰痛が多く、神経症状を有するものもあり、急性腰痛とは治療が異なってきます。慢性腰痛の67パーセントは神経障害性疼痛であるという報告があり、非ステロイド消炎鎮痛剤が効かない症例が多く、プレガバリン、デュロキセチチンを第一選択にあげられました。神経障害性疼痛の急性期にはプレガバリンを第一選択とすることを推奨されています。変形性膝関節症では侵害受容性疼痛のみでなく、繰り返し痛みが生じることで下降性疼痛抑制系の機能減弱されることで痛みの中枢感作がおこるので、非ステロイド性消炎鎮痛剤のみでなく、鎮痛補助薬を投与して運動療法を組み合わせることで治療効果をあげることをお話しされました。デュロキセチチン(サインバルタ)の先生の使用方法として20mgを夕食後か眠前に使用され、外来でも使用頻度が増加しているそうです。分割投与することもあり、効果が十分であれば維持量として20mgか40mgで継続することもあるそうです。60mg処方されて急に中止すると離脱症状が危惧されるので勝手に中止しないようにするためにも20、40mgで維持したいとのことでした。
終了後萩むらた病院の村田院長と写真を撮らせていただきました。