運動器エコー技塾サテライトに参加しました

運動器エコー技塾サテライトが広島であり参加しました。non surgical orthopedicsという言葉を紹介されました。講師は高名な東あおば整形外科の高橋周先生でテーマは痛みの攻略塾という内容でエコーガイド下に疼痛治療を進めていくかを学びました。まずプローブの持ち方のコツとして被験者の体に検者の手指を密着させること、短軸と長軸を変えるために病変を中央に持っていくこと、目線が対象物と平行になることを教えていただきました。肋骨から肋軟骨の短軸を瞬間で切り替えて描出するコツ、短軸から長軸への描出する技術を実際に体験しました。肩のエコーのおさらいで棘下筋後方に石灰沈着があることに注意すること、柔らかい石灰はアコースティックシャドーを引かず吸引できること、肩甲上神経障害でガングリオンが原因の場合、肩甲上切痕より棘窩切痕を見ること、肩甲挙筋の筋筋膜リリースの部位や方法についても学びました。午後から踵の痛みについてのレクチャーがありました。アキレス腱と足底腱膜は踵に付着して連続しており、Heel cordと言われており、アキレス腱炎と足底腱膜炎が代表的でランニング障害では足底腱膜炎が15パーセント、アキレス腱炎が11パーセント占めること、足底腱膜炎では付着部、実質部の肥厚(4ミリ以上)があるそうです。Kagerの脂肪体の炎症、滑走不良など教えて頂きました。最後に究極のintervensionという講義でエコーガイド下の注射の講義でした。細い注射器を使うこと、穿刺、吸引薬液注入、神経ブロック、異物除去、腫瘍生検などに使用するとのことでした。半月板の痛みとして立位で膝を屈曲すると内側半月板の亜脱臼が強いと痛みが強い、大腿骨側の深層が腫れている時はそこに注射する方法も紹介されました。50肩をどう治療するか?について外旋→外転→内旋→挙上の順で拘縮が進むそうです。又C5、6神経ブロック後にサイレントマニュプレーション、hydrodissectionについて教えて頂きました。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。