市民公開講座「わたしらしさを伝えるために〜今日からはじめる人生会議」

1/18カリエンテ山口で市民公開講座「わたしらしさを伝えるために〜今日からはじめる人生会議」があり参加しました。山口吉南地区地域ケア連絡会議在宅緩和ケア専門部会相川会長の挨拶の後、山口赤十字病院河野先生の「あなたの我がまま聞かせて下さい〜自分で決める自分の生き方」の講演がありました。わたしのノートとはアドバンスケアプランニング(人生会議:もしものときのためにあなたが望む医療やケアについて前もって考え家族やケアについて前もって考え、家族やケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組み)の中で自分の意思表示をまとめたノートで自分がこれからどう過ごしたいか、元気なうちに考えて、みんなで共有するというものです。高齢者が自分が重症になって意思表示ができなくなってからでは家族が迷い苦しむことになるのでなるべく多くの人と人生の終末期のことを話し、意思を共有することが理想的です。癌や予後の告知を拒否する家族、夫が帰りたくても妻が(これまでも介護の苦労したので)拒否、延命治療にこだわるケース、カリフォルニアから来た娘症候群(遠方から来た家族が意思決定を覆す)など様々なケースを紹介されました。欧米ではdo not resuscitate(延命治療しないでください)という入れ墨を入れている人もいるそうです。山口市と山口吉南地区地域ケア連絡会議在宅緩和ケア専門部会が一緒に作成したノートについて紹介され自治体の取り組みやわたしのノートを本人家族介護医療関係者も一緒に確認してその想いを医療につなぐことを強調されました。

次いで松井介護支援事務所内田先生のワークショップ「話してみよう。伝えておきたい大事な想い」がありました。家族に命に関わる状態は突然やってきますが、①最初にどう思ったか?②気がかりは何か?③気がかりを解決するにはどんな方法がありますか?に関して回答をワークシートに記載してディスカッションがありました。そのような際にあなたの大切にしたいことは何か?など最後まで望む生き方を叶えるために自分で治療とケアを選ぶことが、このわたしのノートに記載することで明確になるとのことでした。

続いて山口市消防本部田中主任の「高齢者救急対応の現状について」講演がありました。山口市の救急件数はコロナ後特に高齢者の救急搬送が増加しており救急車の台数に限りがあるため件数の増加は現場到着までの時間が延長してしまうのでタクシーがわりの利用、待ちたくないので呼ぶなどしないことなど適正利用を訴えられました。救急車を呼ぶか迷った場合には♯7119(成人)#8000 (小児)の利用やアプリ(Q助)を紹介されました。家族の容態が急変した時にACP(アドバンスケアプランニング)において心配蘇生を望まない意思決定が確認した場合救急隊はかかりつけ医に連絡を取る必要があり、心配蘇生中止の指示があってもかかりつけ医が自宅に来れない場合には医療機関に搬送する必要があるとのことでした。

最後に高齢福祉課の竹重主任の「元気な今こそ、家族で話そうもしものこと~安心につながる人生会議のすすめ~」がありました。山口市のすこやか長寿アンケート調査でもしものときのことを家族で話し合った方は約3割で、延命治療を望まない人は約7-8割であるデータを示されました。年齢に関係なくもしものときは急に訪れる可能性があるのでまずは自分自身で考え、大切な人と日頃から話しておくよう啓蒙されました。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。