第31回 肥満は腰痛にとって害か?

-その3腰痛の危険因子について-

肥満の定義はBMI(体重kg÷身長m÷身長)が25以上で肥満に関連する健康障害(2型糖尿病、脂質代謝異常、高血圧、高尿酸血症、冠動脈疾患、脳梗塞、睡眠時無呼吸症候群、脂肪肝、整形外科的疾患、月経異常)があり、医学的に減量が必要な病態です。BMIを22前後で適正体重の維持が重要とされていますが、腰痛に関してはどうでしょうか?腰痛診療ガイドラインにはBMIと腰痛には有意な相関はない(推奨グレードC)、と掲載されています。食事との関連性では、血清脂質濃度が下肢症状を伴う腰痛の危険因子である、肥満は腰痛の危険因子(オッズ比1.9)という論文もありましたが、エビデンスが低く、腰痛の患者さんに痩せなさい、という根拠には乏しいということになります。

この記事を書いた人

とよた整形外科クリニック 理事長

豊田 耕一郎

山口大学医学部、山口大学大学院卒業後山口大学医学部附属病院、国立浜田医療センター、小野田市立病院、山口大学医学部助教、講師を経て山口県立総合医療センターで脊椎手術、リハビリ部長を兼任後、2012年4月からとよた整形外科クリニックを開院。
専門性を生かした腰痛、肩こりの診断、ブロック治療、理学療法士による運動療法、手術適応の判断を迅速に行うことをモットーとし、骨粗鬆症、エコーによる診断、運動器全般の治療に取り組んでいます。